待つことが苦手かもしれません。続けることが苦手なことからして、なんでもすぐに結果が見えないと、焦ったり、挫けたり。そんな私でも最近、過去のことやら、今のことを思うとき、時間の経過の重要性を知るようになりました。
お店を始めて５年目。開店当初からのお客さまももちろんいらっしゃいますが、顔ぶれが変わったり、最近は特に初めてお会いする方々が多くなりました。看板も見当たらず、ビルの４階まで上がってきていただくのはほんとにすごいこと。探してわざわざお越しいただくお客さまが増えてきたのは自分でも奇跡！って思ってしまいます。そう、５年目に入ってやっとです。開店して直ぐに行列のできるお店もたくさんあるのに、呑気なことを・・・。やり方はきっとあるのでしょうけれど、私は時間が要ることだったんだと思っています。まだまだたくさんの方にお越しいただかないといけないのですが、コツコツという言葉の実践をこの年齢になってやっと重ねている感じです。
そして個人的なことですが、感情の変化にも時間が必要だったんだなと思うことが多くなりました。ネガティブな感情が時間の経過とともにとても中庸な感情に変わってきたことを思うとき、時が癒すとはこういうことなのかしらと実感させられます。病気や怪我に日にち薬という言葉があることを知ったのはずいぶん大人になってからでしたが、回復していくというニュアンスのそれとは違って、もっと深いところにあるものが穏やかになっているのをふと知る時に、時の癒しを思ったりします。心の中を海に例えるなら、静かに凪いでいる夜の海のように。そうなるまでに、ずいぶん長い時を要したことが一つや二つ、あったりするものですね。
れ昨年、テラスのオリーブの木に花が咲いて、絶対に花の後は実がつくわっ！て思っていたのに、あっ？？？
昨年は、私の勝手な思い込みで勝手な期待をしてがっかりなんてしてしまいましたが、この木にはきっと、昨年までではなくて、今年までの時間が実をつけるまでに必要だったのでしょう。初めて成ったオリーブの実を見ながらそんなことを思ったりしています。
で、実はどうするの？観賞用だから食用に使わないほうがいいでしょうし、鳥たちは興味がなさそうだし・・・。 とりあえず自然に任せておくことにしましょう。
