5月21日は、国連制定の国際デー、インターナショナルティーデーです。
「この日は、茶の持続可能な生産と消費を促進する活動を実施し、飢餓と貧困と闘う上での茶の重要性への意識を高めるための集団行動を促進します。」と定義づけられています。
意義としては、茶産国の内需拡大と消費国の消費量下落を食い止めることを目的としているようです。
そのために国際的な協調や取り組みを行うことを宣言しているようです。
このほか、お茶の生産が国連の掲げる「持続可能な開発目標」のどの項目をクリアするのか、茶と気候変動などについても記載されています。詳しくは、https://www.un.org/en/observances/tea-day をご覧くださいね。
このように、とても国際的に意義のあるものなのですが、日本国内でも取り立てて何かということもなく、5月21日は過ぎていきました。本来ならば世界的な動きになるはずの International Tea Day が日本や他の先進国で全く盛り上がらないのは、中国が主導して提出した議案であったからなのだそうです。この国際デーの制定の決議でアメリカ、オーストラリア、イスラエルは反対、西側の先進国の多くが棄権したようです。賛成したのは大多数の茶産国で数的に優位となり、International Tea Day は制定されたようです。日本は棄権したんですって。なんで〜!?
お茶の世界は、古今東西、政治や権力や経済など、世界情勢諸々に影響される歴史をもつ農産物です。普段のお茶の時間には想像もつかない色々があって私たちのカップまで届けられています。私はお茶の買い付けをするわけでもないし、生産地の詳しい現実を知りませんが、実際に数年前にスリランカの茶畑や工場、働く人やそこに住む子供たちを見る機会がありました。人々の笑顔に接すると彼らの生活が貧しいなんて言葉は失礼で適切な表現だとは思いませんが、まだまだ先進国のようではありません。それが良いことなのか、そうではないのかは誰かが勝手に判断すべきものではないとは思います。でもとても安い賃金だったり、子供たちの靴がボロボロだったりは見聞きしました。
少しでも茶畑で働く人たちが健康で安全に守られていて欲しいなとその時思いました。そう思ったのなら・・・・・・私は何をする????『よし!紅茶をたくさん飲もう、感謝して飲もう』えーっ、そんなこと!?と思われますよね。私ごときができることはそんなことで、それに尽きると思ったのです。
日本では全く盛り上がらない International Tea Day 。世界の情勢はどうであれ、この日はお茶を作っている人たちや、その人たちが働く茶産地に思いを馳せながら、お好きなお茶を丁寧にいれて感謝しながらゆっくりとお楽しみになるのはいかがでしょう。私は、不慣れですが台湾の阿里山白茶をいれました。思いをはせるといってもね・・・・・・阿里山は見たことがないのですけれど(^ ^)

